2025 年 13 巻 1 号 p. 71-74
患者は25歳女性,ネフロン癆による末期腎不全に対して母親をドナーとして血液型不一致生体腎移植を行った。移植後数ヵ月経過した時点から持続する発熱と腹痛,下痢が出現した。下部消化管内視鏡を施行したところ回盲部に境界明瞭な潰瘍を認めた。各種感染症を否定した段階で,薬剤性腸炎を疑い免疫抑制剤の調整を行ったが改善は得られなかった。難治性の新規炎症性腸疾患と診断し,抗TNF-α製剤であるアダリムマブを開始したところ反応は良好で解熱および症状の消失を得られた。