日本臨床腎移植学会雑誌
Online ISSN : 2760-1714
Print ISSN : 2187-9907
原著
生体腎移植患者における移植前のインタクトPTH値と腎予後との関連
水崎 浩輔蓮池 由起子長澤 康行稲永 淳一山本 清子依藤 壮史木村 知子山田 祐介野島 道生山本 新吾中西 健
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2016 年 4 巻 2 号 p. 227-231

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抄録

【背景・目的】慢性腎臓病(CKD)の合併症は移植後の長期的な腎予後に関連しうることから,とくにCKDに伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)の管理は重要である。生体腎移植患者において,移植前のインタクトPTH(iPTH)が腎予後と関連するかどうかについて検討した。【方法】対象は1995年以降に生体腎移植を施行したレシピエント105名とし,観察期間中の血清クレアチニン(Cr)の最低値からの1.5倍以上の上昇(Cr 1.5倍化)をアウトカムとし,移植前および1年後の病態との関連を検討した。【結果】移植後5年間におけるCr1.5倍化の累積発生率は33.9%であった。観察期間中にアウトカムが発生した患者は発生しなかった患者に比較して,年齢が若く移植前のiPTH値が有意に高く,移植1年後のHbが低値であった。移植前iPTHの中央値(155pg/mL)で2群に分け検討したところ,移植前iPTH>155pg/mLの高値群は低値群に比べてアウトカムは有意に多く発生した。【結論】移植前のiPTH値が生体移植後の腎障害の進行に関連する可能性が示唆された。

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© 一般社団法人日本臨床腎移植学会
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