明治以降、官僚の人事は官報に掲載されることで公式とされ、官報が最も信頼できる人事史料とされている。しかし官報の発行は明治16年7月以降であり、これ以前の人事異動は対象を個人とせざるを得ず、網羅的に調べることは不可能とされてきた。今回新たに作成した任解日録データベース(以下、日録DB)の底本である「任解日録」は、時系列で明治2年7月から同17年末まで、奏任官以上の辞令を官報と同レベルの網羅性をもって編集し、この問題を解決している。日録DBには個人の官職履歴を検出するだけではなく、検索日付で政府組織の構成メンバーを名簿式に表示、また組織図では在職者人数を算出させる機能が組み込まれている。編集可能なExcel形式で配信することによって、明治期官僚研究におけるオープンデータのさきがけとなることを目指したい。