日本透析医学会雑誌
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原著
血液透析患者のerythropoiesis-stimulating agents(ESAs)低反応に関する検討
樋口 輝美石川 由美子山崎 俊男水野 真理大川 恵里奈瀬戸口 晴美柳沢 順子吉沢 美佳堀之内 那美遊佐 美恵早瀬 美幸安藤 英之
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キーワード: ERI, 栄養, 慢性炎症, 8-OHdG, baPWV
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2013 年 46 巻 7 号 p. 641-649

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抄録

目的:透析患者におけるerythropoiesis-stimulating agents(ESAs)低反応の原因に種々の因子が関与する.今回,ESAs低反応の指標として,erythropoiesis resistance index(ERI)を用い,種々の因子との関連につき検討した.対象:維持透析施行中の患者130名で,内訳は男性91名,女性39名.平均年齢69±11歳,平均透析歴55±60か月.方法:ERIの定義はESAs投与量を体重(BW)とHbで割った値ESA doses/kg/g/dL/週とした.ESAsはrHuEPOとDarbepoetin α(DA)を使用しており,rHuEPOとDAの比を200:1としrHuEPOの換算量とし過去1か月の平均投与量を算出し,各種因子との関連を検討した.結果:鉄代謝マーカーのFe,TIBC,TSATと有意な負の相関を認め,フェリチンとは有意な正の相関を認めた.炎症性サイトカインのIL-6とは有意な正の相関を認め,栄養状態のアルブミン,GNRIと有意な負の相関を認め,BWとBMIとも有意な負の相関を認めた.また動脈硬化症に関係するfetuin-Aとは有意な負の相関を認め,baPWVとは正の相関を認めた.酸化ストレスの8-OHdGとは有意な正の相関を認め,総コレステロール(T-C),LDL-コレステロール(LDL-C),中性脂肪(TG)とも有意な負の相関を認めた.多変量解析では,TSAT,TIBC,BMI,8-OHdGと有意な相関を認めた.結論:鉄代謝マーカーのFe,TIBC,TSAT,フェリチン,炎症性サイトカインのIL-6,栄養状態のGNRI,アルブミン,BW,BMI,動脈硬化症に関連するfetuin-A,baPWV,酸化ストレスの8-OHdG,および脂質系のT-C,LDL-C,TGがESAs低反応に関与することが示唆された.

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© 2013 一般社団法人 日本透析医学会
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