2023 年 56 巻 2 号 p. 43-49
【目的】後期高齢者において透析モダリティの違いによってADLや生命予後,認知機能に差が生じるのかを明らかにすること.【方法】新規にHDあるいはPD導入となった75歳以上の患者を前向きに登録し,バーセルインデックス・KPSを3か月毎,HDS-Rを6か月毎に2年間測定した.【成績】2年間の組み込み期間でPD群18名,HD群40名が組入れとなった.平均年齢はPD群が有意に高齢であった.バーセルインデックス,KPSの組み込み時の値からの変化量はHD群で有意に高値となりPD群との間に有意差を認めた.HDS-Rは両群とも有意な変動は認めなかった.死亡と研究継続困難と判断されるADL・認知機能の低下で定義した観察中止までの期間は両群で有意差は認めなかった.【結論】HD群は透析開始後有意にADLが改善した.PD群はより高齢であるも,HD群と比べ認知機能の低下や観察中止までの期間に差を認めなかった.