日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
ISSN-L : 1340-3451
ACDK合併両側腎癌に対してハンドアシスト腹腔鏡下両側腎摘除術を施行した透析患者の1例
丸山 栄勲高原 健右梅 貴信木浦 宏真東 治人上田 陽彦勝岡 洋治高橋 朗柴原 伸久井上 徹伊藤 奏
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 39 巻 12 号 p. 1593-1596

詳細
抄録

透析患者の多嚢胞化萎縮腎 (acquired cystic disease of kidney; ACDK) に発生した両側同時性腎癌に対してハンドアシスト腹腔鏡下両側腎摘除術を施行した1例を経験したので報告する. 症例は44歳, 男性. 慢性腎不全で14年の透析歴がある. 2003年10月に腎のfollow up CTでACDKに混在する腫瘤性病変の疑いを指摘され当科を紹介された. 造影CTおよび, 造影MRI検査にて両腎に造影効果のある腫瘍性病変を認めた. 両側同時発生の腎細胞癌の診断で2003年12月8日, ハンドアシスト腹腔鏡下両側腎摘除術を施行した. 病理組織学的診断は両側腎腫瘍ともRCC, G2, v(-), INFα, pT1aであった. 術後24か月を経過した現時点において再発転移は認めていない.

著者関連情報
© 社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top