抄録
体伝導度を一様とし, 一定形状のトルソについて境界効果を計算し, 無限導体中の体表電位を求めた。臨床例, トルソモデルによる実測データともに電位は大きく下降するが電位パターンの変化は比較的少なかった。トルソモデルの実験については直接計算で無限導体中の電位を求め, 境界効果の計算結果との一致を確認した。境界の存在による電位の増加は2~4倍程度で, 電源の方向や構造, 体表上の部位によって少しつつ異り, 方向ではY方向電源について大きく, 単純な構造の方が大, また部位では電源から遠い部位で大きい傾向であった。