2008 年 11 巻 1 号 p. 14-20
本研究は,臨界事象法を参考にしてデータを収集しハイパフォーマー看護師の行動特性について分析を行った結果に基づき,一般的なコンピテンシーと比較することから救急初療に働く看護師のコンピテンシーの特徴を明らかにしたものである。結果は以下のとおりであった。1)救急初療に働く看護師のコンピテンシー・クラスターとして,「仕事達成志向群」,「協働的対人関係群」, 「リーダーシップ群」,「自己啓発群」の4項目が見出された。2)抽出された4つのコンピテンシー・クラスターは,一般的なコンピテンシーと相似する内容が多かったが,各々の下位次元であるコンピテンシー・デイクショナリーに,救急初療看護の特性が見出された。3)救急初療に働く看護師に求められる度合いの高いコンピテンシーとして「協働的対人関係群」をあげることができた。4)一般的コンピテンシーでは重要視されながら,救急部門に働く看護師のコンピテンシーでは見出されなかったコンピテンシーは〈自己確信〉であった。