日本臨床救急医学会雑誌
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原著
術前における 急性虫垂炎の重症度予測に関する検討
廣田 哲也矢田 憲孝宇佐美 哲郎菊田 正太藤本 善大
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2013 年 16 巻 6 号 p. 797-801

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抄録
目的:急性虫垂炎患者の来院時の臨床所見のうち,虫垂炎の手術時重症度を予測するのに有用な因子を検討する。対象と方法:2004 年5 月〜2011 年12 月の間で発症48 時間未満に当院を受診して緊急手術を行い,病理所見で急性虫垂炎と診断した122 例を対象とした。方法は病理所見により壊疽性虫垂炎を重症,それ以下を中等症以下と定義し,年齢,性別,発症から受診までの経過時間,症状,身体所見と血液検査所見を後方視的に比較検討した。結果:全122 例中,重症は72 例(59%)を占めた。多変量解析では重症に関与する独立因子はCRP 高値,加齢,反跳痛ありであった。CRP 値の重症虫垂炎に対するROC 分析では対象122 例のAUC は0.77(95%信頼区間;0.69 〜0.86)に対し,発症24 〜48 時間後に受診した65 例のAUC は0.89(95%信頼区間;0.81 〜0.98)と高値であった。考察:CRP 値は急性虫垂炎の重症度予測において最も有用な指標であり,とくに発症24 〜48 時間後に受診した症例では鋭敏である。
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© 2013 日本臨床救急医学会
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