日本臨床救急医学会雑誌
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調査・報告
急性冠症候群に対する救急隊員による病院前12誘導心電図判読の有用性
渡辺 徹村上 宏佐藤 信宏廣瀬 保夫
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2019 年 22 巻 6 号 p. 806-811

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抄録

目的:救急隊員による12誘導心電図判読の精度と有用性を明らかにすること。方法:2015年8月から半年間,救急隊員が急性冠症候群を疑い12誘導心電図を記録した例を対象とした。身体所見と心電図を組み合わせた急性冠症候群の判断,初診医の診断などについて前方視的に検討した。結果:対象例は231例,救急隊員の急性冠症候群の判断精度は感度94.8%,特異度91.3%であった。救急隊員が心電図所見ST上昇と判断した群とST上昇ではないと判断した群に分類したところ,ST上昇と判断した群のST上昇型心筋梗塞の判断精度は感度100%,特異度60.0%であった。結論:救急隊員による身体所見と12誘導心電図を組み合わせた急性冠症候群の病院前判断は,感度・特異度ともに実用に耐え得る状況にあった。 教育された救急隊員による病院前12誘導心電図の判読はST上昇型心筋梗塞においてとくに有用である可能性がある。

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© 2019 日本臨床救急医学会
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