日本臨床救急医学会雑誌
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症例・事例報告
経口鎮痛薬のみで軽快した原発性腹膜垂炎の3例
福永 智彦笠次 敏彦
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キーワード: 急性腹症, CT, 過剰医療
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2022 年 25 巻 4 号 p. 731-734

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抄録

原発性腹膜垂炎は急性腹症を呈する疾患の一つであり,基本的には自然軽快する予後良好な疾患である。今回われわれは,原発性腹膜垂炎と診断し,外来で鎮痛薬処方を行うのみで軽快した3例を経験したため,文献的考察を含め報告する。原発性腹膜垂炎は比較的まれな疾患とされ,似た症状を呈する憩室炎や虫垂炎などと誤診されることで不必要な入院,絶食,抗菌薬投与や手術などがしばしば行われる。原発性腹膜垂炎の発生頻度は,これまでの報告よりも高い可能性がある。原発性腹膜垂炎はCTで特徴的な所見を示すことが知られており,臨床経過や画像所見から正しく診断することが過剰な医療を避けるために重要である。

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© 2022 日本臨床救急医学会
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