2021 年 2021 巻 3 号 p. 166-171
本研究の目的は,中等教育の数学授業において,生徒に数学的な表現を用いて説明する力を身に付けさせるため,ジグソー法より簡便で生徒全員の対話を保障する協同学習技法DOUBLE-DOUBLEを設計し,その効果を検証することである.中学2年生を対象として,1次関数の授業全14回中の3回,DOUBLE-DOUBLEを取り入れた実践を行った.結果,単元テストにおいては,介入前後いずれも8割程度の得点率であり,記述テストにおいては,介入前調査から介入後調査,遅延調査にかけて得点が上昇した.