2023 年 2023 巻 1 号 p. 163-170
本研究では,クラウドを基盤とした協働学習における生徒の複線化した学習過程の特徴を検討した.結果,調査対象の生徒は最低でも1授業で200字以上の文字入力を行っていた.ただし,生徒1人1人の文字入力のタイミングは異なっていた.他者参照の回数は最も多い生徒で9回であり,全ての生徒のデータを参照してはいなかった.また,他者参照は主に情報の収集の後に行われる傾向が見られた.生徒は学習過程全体にわたり何らかの学習用ツールを活用していた.ただし,生徒1人1人の活用のタイミングと活用するツールは異なっていた.