2023 年 2023 巻 4 号 p. 269-276
本研究の目的は,TTS合成音声が学習者のプレゼンテーション不安と自己効力感に与える効果を明らかにすることであった.英語母語話者と日本人英語話者のTTS合成音声を用いてプレゼンテーション練習を行った大学生63名を対象に調査を実施し,分散分析を行った.その結果,学習者はTTS合成音声を利用した練習により不安を低下させ自己効力感を向上させたことが判明し,習熟度レベルの上位群に比べて下位群のほうが,また,日本人英語話者よりも英語母語話者のTTS合成音声を用いたほうが不安を低下させることが示唆された.