日本食品微生物学会雑誌
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調査
ヒトふん便からのノロウイルス検出法に関する検討
倉本 早苗児玉 洋江大矢 英紀尾西 一
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2010 年 27 巻 2 号 p. 86-89

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抄録
より迅速かつ効率的なノロウイルス検査体制の構築を目的に,LAMP法ならびにNASBA-IC法について,その有用性を検討した.その結果,LAMP法は標準法 (通知法) であるRT-PCR法と比較し,感度・特異度ともに差異はなく,また迅速性・簡便性については標準法よりも優れていることから,ふん便からのノロウイルス検索に非常に有用であると考えられた.ただし,シークエンス解析に応用できないなどの課題もあり,その活用法については,各施設の実情に応じて考慮していく必要がある.
なお,本研究の概要は第29回日本食品微生物学会総会(2008年11月,広島県)で発表した.また,本研究は平成19年度大同生命厚生事業団「地域保健福祉研究助成」として行われた.
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© 2010 日本食品微生物学会
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