日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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原著
「胃X線検診のための読影判定管理区分(カテゴリー分類)」における カテゴリー1と2の胃がんリスクに関する検討
加藤 勝章千葉 隆士只野 敏浩深尾 彰渋谷 大助
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2019 年 57 巻 1 号 p. 20-29

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抄録
本稿では, 平成27年度検診において「胃X線検診のための読影判定区分」に準じてカテゴリー(以下, Cate)-1とCate-2に判定された受診者の次年度検診における胃がん発見率を検討した。Cate-1群からの発見率は0.009%と極めて低値であったが, Cate-2群の発見率は0.239%と有意に高値となった(p<0.001)。次に, Cate-2群の発見率を男・女別に比べると, 男性0.364%, 女性0.115%であり, 女性に比して男性のリスクが有意に高いことが示唆された(p<0.001)。さらに, 除菌歴がないCate-2群(50-79歳)では発見率0.259%であったのに対し, 除菌歴ありでは0.145%, 除菌成功では0.142%と有意に低値であった(p<0.05)。除菌なし群に対する除菌歴あり群と除菌成功群のオッズ比(95%CI)はそれぞれ0.558(0.326-0.955)と0.547(0.302-0.990)であり, 除菌には一定の胃がん抑制効果が期待された。以上により, 胃X線読影においてCate-1とCate-2を判別し, 性別や除菌歴を加味して胃がんリスクを想定することで, 胃がん発見効率を上げることができる可能性が示された。
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© 2019 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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