日本集中治療医学会雑誌
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症例報告
PiCCO®による肺血管外水分量を指標とした体液管理で治療したacute respiratory distress syndrome(ARDS)の1例
杉村 朋子, 村井 映, 益崎 隆雄, 大田 大樹, 田中 潤一, 石河 利之, 喜多村 泰輔, 石倉 宏恭
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2011 年 18 巻 3 号 p. 381-385

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抄録
Acute respiratory distress syndrome(ARDS)の治療戦略は,肺血管透過性亢進を抑制しつつ,過剰な肺血管外水分を速やかに排除することである。今回,治療効果判定にPiCCO®(Pulsion Medical Systems, Germany)を使用し,厳密な体液管理を行うことで早期人工呼吸器離脱に成功した1例を報告する。症例は,72歳,女性。2月某日に呼吸困難感が出現。近医の検査で,びまん性浸潤影,炎症反応上昇を認め,肺炎による急性呼吸不全と診断され気管挿管を実施後,翌日当センターへ転院となった。急速に進行する両肺野の浸潤影,P/F比73,PiCCO®による循環動態評価からARDSと診断した。人工呼吸管理下で抗菌薬と好中球エラスターゼ阻害薬投与を開始し,肺血管透過性亢進に伴う肺血管外水分量増加および循環血液量是正のため,厳密な体液管理を行った。第3病日には肺血管透過性は正常化し,肺血管外水分量も速やかに改善を認めた。第6病日には両肺野の浸潤影は改善し,P/F比300以上となったため人工呼吸器から離脱し,ICU退室となった。
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© 2011 日本集中治療医学会
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