日本関節病学会誌
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原著
外反母趾手術にAkin法の追加が必要かどうかは術前の趾節間外反母趾角からは予測できない
軽辺 朋子秋山 唯三井 寛之平野 貴章仁木 久照
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2021 年 40 巻 2 号 p. 99-103

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抄録

目的 : 外反母趾 (HV) 手術を行った症例の術前後の趾節間外反母趾角 (HVI角), 外反母趾角 (HV角) を計測して後ろ向きに研究し, Lapidus変法にAkin法の追加が必要か否かを術前HVI角から判断できるか検討した。

方法 : 対象は2013年4月から2019年5月までにLapidus変法を施行された女性患者50例62足。術前と術後1年の荷重時単純X線でHVI角とHV角を計測した。HVI角の正常は13.8°と報告されており術後HVI角が13.8°以下をNormal (N群), 13.9°以上をValgus群 (V群) とし, 2群間を比較した。統計学的手法はt検定 (P<0.05) を用いた。

結果 : 手術時平均年齢は64.5±7.4歳, N群は55例, V群は7例。2群ともHV角は有意に改善していた。術後平均HVI角は, N群が8.3°, V群が16.3°であった。後ろ向きに術前のHVI角を計測すると, N群は平均10.2°, V群は9.0°であり, 両群の術前HVI角に有意差はなかった (P=0.70)。

考察 : HV手術において, 外見の問題や術後再発の予防のためAkin法が有用との報告が散見される。V群は術後に趾節間外反母趾を呈しておりAkin法を追加しておく必要があったと考えられる。しかしV群の術前HVI角はN群と有意差を認めなかったことから, 重度HVでは基節骨が過度に回内している症例もあるため術前のHVI角を単純X線足部荷重時背底像で正確に評価することは困難であり, これのみではAkin法を追加する必要性は予測できないと考えた。

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