日本乳酸菌学会誌
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研究報告
Lactobacillus plantarum No.14 株が生産する 菌体外多糖の化学的性状と免疫活性
橋口 健司長田 裕子吉田 睦子室伏 陽北澤 春樹
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2011 年 22 巻 2 号 p. 100-105

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抄録
Lactobacillus plantarum No.14 株(LP14)が生産する菌体外多糖(Extracellular polysaccharides:EPS)について化学的性状解析を行った。EPS を分離後、イオン交換クロマトグラフィーにより分画した結果、1 種類の中性EPS(neutral EPS:NPS)と2 種類の酸性EPS(weak acidic EPS:W-APS、strongly acidic EPS:S-APS)が存在し、さらにゲル濾過クロマトグラフィーにより分画した結果、NPS も2 種類(high molecular weight neutral EPS:H-NPS、low molecular weight neutral EPS:L-NPS)存在することが明らかとなった。官能基解析の結果、W-APS はカルボキシル基0.76%、S-APS は硫酸基7.94%を含んでいた。4 種類のEPS の糖組成を解析したところ、H-NPS はガラクトース(Gal):グルコース(Glc):ラムノース(Rha)=0.62:1.00:0.27、L-NPS はマンノース(Man):Glc=0.92:1.00、W-APS はGal:Man:Glc=0.41:6.74:1.00、S-APS はGal:Man:Glc=0.20:0.08:1.00 であり、4 種類全てのEPS で糖組成が異なった。ヒトモデルとして期待されるブタ腸管リンパ球に対する幼若化活性を指標とした免疫賦活能を検討した結果、全てのEPS がパイエル板および腸間膜リンパ節において有意な活性を示した。以上の結果から、LP14 が生産するEPS には2 種類ずつのNPS とAPS が存在し、それぞれの糖組成や官能基が異なっているにもかかわらず、全てのEPS が免疫賦活能を有することから、新たな生理活性に関する情報が得られる可能性が期待された。
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© 2011 日本乳酸菌学会
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