日本乳酸菌学会誌
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総説
ポジティブコントロールとしてマイクロバイオーム解析に用いる高品質のmock communityの開発
大山 良文, 三浦 隆匡 , 川﨑 浩子
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2024 年 35 巻 1 号 p. 31-40

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抄録

次世代シーケンサー(Next Generation Sequencer, NGS)が登場して約20年が経過し,この技術を取り入れて微生物学の知識は大幅に増加した。しかし,NGSを用いた微生物叢のシーケンス解析(NGS解析と呼ぶ)に対しては,実験の厳密性や結果の信頼性が不足しているとの指摘がいまだに続いている。この主な原因は,NGS解析が多工程で多種の方法により行われており,それぞれの手法から実験バイアスが生じることにある。これら実験バイアスを特定し,実験手法を最適化することは,NGS解析を信頼性のあるものとするための喫緊の課題と考えられている。これを実現するうえで必要となる実験材料が,NGS解析に適合したポジティブコントロールの模擬菌叢(Mock Community, MC)である。我々は,ヒト腸内細菌叢のNGS解析を対象にしたMCを開発し,2022年より提供を開始した。このMCの開発において,我々は従来,細菌の菌量の測定には用いられてこなかった手法を採用し,高品質のMCを作製することに成功した。本稿では,これらMC開発の経緯と共に,現在世界で流通している様々なMCについて紹介する。

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