日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
O-1-D15 重症心身障害児(者)への緩和ケアの普及
−院内そして家族へ−
松下 彰宏北村 容一郎大谷 早苗蘆野 二郎服部 英司田中 勝治
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2014 年 39 巻 2 号 p. 255

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抄録
はじめに 2014年緩和医療学会の市民向け説明文で緩和ケアは「重い病を抱える患者やその家族一人ひとりの身体や心などの様々なつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくケア」とされ、重症心身障害児(者)はその対象といえる。しかし多くの利用者・家族や医師を含めた職員にとってまだまだ緩和ケアは知らない言葉であり、「がん」との関係でしか理解されていなかった。高齢化に伴いがんの診断を受ける入所者がみられるようになり、がん患者としての緩和ケアの需要が増してきた。利用者・家族のQOLを改善するため2010年度より緩和ケアの普及を図ってきたので報告する。 方法 講義、研修会を実施するとともに緩和ケアチームを立ち上げその定着を図った。 結果 2010年度はPEACEプロジェクトによる医師対象緩和ケア研修の教材を用いて概論等を職員研修として実施した。2011年度は医師、看護師、介護職、リハ職による緩和ケアチームを立ち上げ、院内での普及に努めた。学習会を各病棟で実施するとともに、定期的に重症者の検討や抄読会、情報の伝達を行った。また、外部講師による講演会も実施した。2012年度は定期的なチーム会議を継続し、重症者のいる病棟での講義や情報交換を行った。また、保護者会でも講演を実施した。2013年度も活動を発展継続するとともに緩和ケア認定看護師による研修にも参加した。地域の家族会会員に対しての講演を行った。2014年度新入職員対象の研修で緩和ケアについて取り上げた。2011年度からの3年間で死亡された6人中3名のがんおよび心疾患患者に緩和ケアを提供して見送り、ギアチェンジをして提供したケアの振り返りも実施した。 考察 緩和ケアについて多職種が連携して継続的に活動することで院内の理解が進み、地域の患者家族にも働きかけができた。皆が緩和ケアを理解し、必要なときに提供でき、受けられるよう実践と啓発を続けていく。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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