日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
P-1-E07 超重症児に対する家族のニーズを取り入れた保育の取り組み
山本 和弥記州 澄恵丸箸 圭子増田 佳枝高筒 秀一
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 39 巻 2 号 p. 288

詳細
抄録
はじめに 当病棟ではNICUから転院してきた人工呼吸器装着中の幼児が入院している。重症児は医療的ケアが多く、家族と面会時にゆっくり関わることが難しいと感じた。家族と児が満足した時間を過ごすことができるよう、家族のニーズを取り入れた保育の取り組みを行ったので報告する。 方法 対象:重症心身障害児 1歳〜6歳(就学前)6名 大島分類1 超重症児スコア 29点〜49点 1.家族と話しニーズの聞き取りと児の情報収集を行った。2.家族との連携に連絡帳を利用し、保育のときの児の様子を記載した。家族に要望や意見があれば自由に記載してもらえるよう説明した。3.事前に行う時間を知らせ保育を展開した。保育内容(製作、寝相アート、DVD鑑賞など) 経過 取り組み前は互いに緊張もあったせいかなかなかコミュニケーションが取れなかったが、保育内容を連絡帳で伝えることや積極的に面会時に話をすることでしだいに「一緒に参加したい」という声が聞かれるようになった。 結果 今回の取り組みで家族が保育へ参加する様になり、面会時間に絵本を読む、マッサージをするなど児に関わる時間が多くなった。家族からも保育の取り組みに対して「嬉しい・良かった」という声や、「○○がしたい」という積極的な声が聞かれた。また演者も家族のニーズを取り入れて内容を検討したことで児に提供できる保育の幅が拡がった。 考察 家族の方と一緒に保育を実施したことで児との関わりの時間を共有することができ家族としての絆が育まれ“保育”に対する意識や関心が高まったのではないかと考える。さらに行事への参加希望や家族同士のつながりも深まったと考えられる。 おわりに 幼児期は家族との関わりが重要であり、児と家族の関われる機会が増えるようニーズを取り入れた保育を継続して行っていきたい。また看護部など他職種とも連携を深め、提供できる保育の幅を広げることや、質を高めていくことが今後の課題である。
著者関連情報
© 2014 日本重症心身障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top