日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
報文
カルシウムの摂取量および形態の違いがKKマウスの腹腔内脂肪蓄積に及ぼす影響
山中 千恵美池上 幸江青江 誠一郎
著者情報
ジャーナル フリー

64 巻 (2011) 6 号 p. 385-391

詳細
PDFをダウンロード (656K) 発行機関連絡先
抄録

カルシウムの摂取量と形態の違いがKKマウスの腹腔内脂肪蓄積に及ぼす影響を比較した。KK/Taマウス3群に, カルシウム含量が0.5%となるように炭酸カルシウム (NC) あるいはミルクカルシウム (MC) を配合した飼料, あるいは, カルシウム含量が0.1%となるように炭酸カルシウム (LC) を配合した飼料をそれぞれ給餌した。終体重, 飼料効率はLC群がNC, MC群に比べて有意に高かった。肝臓脂質蓄積量は, LC群がNC, MC群に比べ有意に高かった。血糖値, 血清インスリンおよびレプチン濃度は, LC群がNC, MC群に比べて有意に高かった。血清PTH濃度は, MC群がLC群に比べて有意に低かった。各腹腔内脂肪組織の重量は, LC群がNC, MC群に比べて有意に増加した。MC群とNC群の間に有意な差は検出されなかった。以上の結果, カルシウムの摂取量の低下は, 腹腔内脂肪蓄積を促進することが認められ, おそらく, インスリン分泌の過剰によると考えられた。しかし, ミルクカルシウムと炭酸カルシウム間では, 腹腔内脂肪蓄積に対して顕著な差は見られなかった。

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top