日本栄養・食糧学会誌
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総説
食事摂取基準と栄養素等表示基準値
石見 佳子
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2016 年 69 巻 4 号 p. 145-150

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抄録

日本人の食事摂取基準は, 国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー及び栄養素の量の基準を厚生労働大臣が定めるもので, 国民の健康の維持に欠かせない基準である。一方, 食品の栄養表示は, 消費者が食品を選択する際の重要な情報であるとともに, 人びとの健康に密接に関連している。そのため, 栄養表示に係る基準は, 国の健康・栄養施策と整合性を図るとともに, 食品の国際的な規格を策定するコーデックス委員会を通じて, WHOの食事と運動と健康に関する世界戦略等の世界的な健康政策との整合性も図られている。栄養表示の基準となるのが「栄養素等表示基準値」であり, 平成27年4月, 食品表示法に基づく食品表示基準の施行に伴い, 日本人の食事摂取基準 (2015年版) の基準値を基に改定された。本稿では, 食事摂取基準と栄養素等表示基準値との関係について解説する。

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© 2016 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
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