2025 年 78 巻 4 号 p. 205-212
日向夏ミカンは宮崎県を中心に栽培されている柑橘類であり, 白い綿状のアルベド部分を食する点が特徴である。卵巣摘出ラットに日向夏ミカンのホモジネートを投与したところ, 骨密度が上昇することを見出した。そこで, ラット破骨前駆細胞を用いた評価を行ったところ, 活性成分は水溶性であり, 低分子画分と高分子画分に破骨細胞形成抑制作用が認められた。低分子画分はヘスペリジンであると推定し, 高分子画分は, 最終的にアラビノガラクタンであることが確認された。ヒト試験では, 閉経後の女性被験者にアラビノガラクタン含有ジュースを服用してもらい, 血中の骨代謝マーカーを検討したところ, 酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ (TRACP5b) と, Ⅰ型プロコラーゲン-N-ペプチド (P1NP) が抑制された。プラセボ対照2重盲検試験でも, 同様にTRACP5bとP1NPが抑制され, 骨代謝を正常化することが判明した。これらのことから, 日向夏由来アラビノガラクタンは骨代謝回転に影響を与えることが示された。