近年,栄養疫学においても多項目の食事摂取データなど高次元データの活用が進んでいるが,その複雑さから全体像の把握や解釈を容易にするための手法が求められている。こうしたデータの潜在構造を解明する手法として,クラスタリングと次元削減は有用である。クラスタリングは類似性に基づいてデータを分類する手法であり,分割型,階層型,密度型,モデル型など多様な方法が提案されている。一方,PCA(Principal Component Analysis),t-SNE(t-Distributed Stochastic Neighbor Embedding),UMAP(Uniform Manifold Approximation and Projection)などの次元削減は,高次元データの本質的特徴を抽出し低次元表現を得る手法であり,可視化や解析を容易にする。次元削減とクラスタリングを併用することで,高次元データの潜在構造を多角的に捉えることが可能となり,栄養疫学における食事パターンの同定などに有益な知見をもたらす。本稿では,これらの手法の概要と栄養疫学への応用について概説する。