栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
赤変小麦及び黒変大麦について
小林 邦彦末次 重一
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1960 年 13 巻 3 号 p. 133-136

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抄録

1. 赤変小麦, 被害粒約18%を含むものを多量に配合した飼料で中ひな、幼いネズミ, 妊娠中のネズミとその仔ネズミに与えて飼育試験を行なった結果, いずれも何等異常はなく毒性は認められなかうた。
2. 赤変小麦のアルコール浸出物 (アルコールを除いたもの) を幼いネズミに与えた場合成長が若干抑制され, 肝臓の非蛋白態窒素が増加した。
3. アルコール浸出物をエーテル可溶部と不溶部に分け, エーテル可溶部の最大吸収, 油の過酸化物価, また不溶部のヒスタミン量を測定した結果大差は認められなかったが, カロチノイドは赤変小麦浸出物中には殆ど認められなかった。
4. 黒変大麦ではアマイド類及び糖分等増量が認められた。

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