栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
弗素中毒要因に関する研究 (第1報)
斑状歯と飲料水中弗素含量
野村 達也藤江 奏
著者情報
ジャーナル フリー

1965 年 18 巻 3 号 p. 197-199

詳細
抄録
1) 島根県下における斑状歯発生地帯として知られる美濃郡美都町および鹿足郡六日市町の小, 中学校生徒を対象にして, 斑状歯発生状況, ムシ歯罹患率と飲料水中弗素含量との関係をしらべた。
2) 飲料水中の弗素含量は美都町で平均0.52p. pm., 六日市町で平均0.28p. p. m. というふうに, 前者に著しく多量の弗素がみとめられたのに対し, 斑状歯の発生率は美都町で11.63%, 六日市町で41.56%と逆の結果が得られた。
3) ムシ歯罹患率は美都町の1人当たり2.94本に対して六日市町では1.14本というふうに, 斑状歯発生率と反対の結果が得られた。
4) これらの結果, 弗素中毒の要因としては単なる飲料水中の弗素濃度だけでは解決できず, 飲料水以外からの弗素の摂取, 弗素の吸収を促進したり阻止したりする因子の存在, あるいは全く他の因子の存在などが考えられる。
著者関連情報
© 社団法人日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事
feedback
Top