抄録
インゲン豆種子および暗所発芽をさせたもやしについて, 薄層クロマトグラフィーでアミノ酸分画の分析を行ない, 次の事実を認めた。
1. ピペコリン酸は発芽1日目で倍増するが, 以後は恒量になり, 次第に子葉より胚部分の方に濃度が高くなる。
2. ブタノール-酢酸-水およびフェノール-水で展開して, どちらの溶媒でもかなり大きなRfの2種のグルタミルペプチドを得た。これらは加水分解でグルタミン酸を容易に生じ, γ-グルタミルの結合をしていると思われる。両者の性質はよく似ているが, 一方は還元性をもつ。
3. 加水分解でピペコリン酸を生ずるニンヒドリン陽性物質の存在を認めた。