栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
口腔内常在菌のfructosyltransferaseによる低う蝕性甘味料, glycosylsucroseの分解
北條 祥子
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1982 年 35 巻 3 号 p. 197-200

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抄録
本研究では低う蝕性甘味料として開発されたcoupling sugarの主成分であるglucosylsucrose (G2F), maltosylsucrose (G3F) が口腔内常在菌のfructosyltransferaseにより分解されるか否かを検討した。
S. salivarius 13419株のトルエン処理菌をG2F, G3Fとともに反応すると多量のfructanが生成し, 多量のfructoseが遊離した。gtucoseは遊離せず, 反応後の生成物中にmaltoseまたはmaltotrioseが検出された。
Actinomyces viscosus Ny1株の部分精製 (40倍) した菌体外fructosyltransferaseもまたG2F (G3F) を基質として利用し, fructan, fructose, maltose (maltotriose) を生成した。反応後, glucoseは遊離しなかった。
S. mutans JC2株の60%硫安沈澱する菌体外酵素画分によっても同様の結果が得られ, またG2F, C3Fからglucanの生成はなかった。
以上の結果から口腔内常在菌のfructosyltransferaseはG2F, G3Fを基質として利用できることが判明し, 同酵素がcoupling sugarの分解の第1段階を触媒する可能性が強く示唆された。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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