日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
ISSN-L : 0287-3516
高血圧自然発症ラットにおけるわかめの高血圧発症遅延効果
近藤 万里寺田 美穂田部井 亮宇都宮 信博松山 和義山本 一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 36 巻 5 号 p. 383-388

詳細
抄録

高血圧自然発症ラットを用い, わかめの高血圧発症に対する影響を検討し, 胎生期よりのわかめの投与は発育期に次のような作用を示した。
1) わかめは甲状腺機能を増強し, 血中サイロキシン濃度を上げ, また, 血漿中カテコラミン濃度を下げる。
2) わかめは血清中KおよびCa濃度を上げる。
3) わかめ投与によって体重増加が抑制されるもの, および体重増加傾向に差が認められるものがあった。
4) わかめには胎生期から投与した場合, SHRの高血圧発症を遅らせる効果があったが, 高血圧発症そのものを抑制する効果はなかった。

著者関連情報
© 社団法人日本栄養・食糧学会
前の記事 次の記事
feedback
Top