日本栄養・食糧学会誌
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マーケットバスケット方式による日本人のメチルセルロース, CMC, 縮合リン酸塩およびエリソルビン酸塩の1日摂取量の推定
豊田 正武四方田 千佳子伊藤 誉志男一色 賢司加藤 丈夫神蔵 美枝子白石 由美子西島 基弘林弘 道深澤 喜延横山 剛米田 孟弘平山 佳伸山本 芳子市川 和孝原田 基夫
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1985 年 38 巻 1 号 p. 33-38

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抄録

1) 1983年11月中旬~下旬に, 厚生省のマーケットバスケット方式に従い, 各種食品を, 東京, 札幌で大手スーパーより, 東京, 大阪で中堅スーパーより, 仙台, 和歌山, 北九州で中小スーパーより, 山梨, 長野, 島根で地元小売店より購入し, 1人1日喫食量に相当する試料量を採取し, 8食品群ごとに集め, 6種食品添加物含量を分析し, 1日摂取量を求めた。
2) 6種食品添加物の10機関の平均1日摂取量はそれぞれ, 副ソルビン酸ナトリウム1.57mg, メチルセルロース0mg, CMC7.47mg, ピロリン酸塩2.1mg, トリポリリン酸塩2.0mg, ヘキサメタリン酸塩5.2mgであり, ADIの0.3~6.3%の範囲内にあった。
3) 天然由来の成分を含まないと思われる, 既報の24種の食品添加物の1日摂取量を含めた30種食品添加物の1日総摂取量は97.7mgであり, プロピレングリコールとソルビン酸でその約81%を占め, さらにCMCと縮合リン酸塩を含めると約95%を占めた。 購入先別摂取量では地方中小スーパーが最も多く, ついで大手スーパー, 地方小売店, 中堅スーパーの順となった。

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