日本栄養・食糧学会誌
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幼児におけるPCBおよび残留農薬の1日摂取量
吉田 精作小西 良昌中村 彰夫田中 凉一
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1986 年 39 巻 2 号 p. 95-99

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抄録
0, 1, 2, 3歳の保育園児36名について, 陰膳方式により, PCBおよび残留農薬の1日摂取量を検討した。
PCB摂取量は, 平均0.22μg/dayで, 検出率は47%であった。
α-HCH, β-HCHの検出率はそれぞれ100,89%と高かったが, γ-HCH, δ-HCHでは22,3%と低かった。総HCH 1日摂取量は, 平均1. OOμg/dayであった。
p, p′-DDEの検出率は92%, p, p′-DDD, p, p′-DDEの検出率はそれぞれ6,8%であった。1例のみ高いDDT汚染を示したが, 他の総DDT摂取量は, 平均値O. 45μg/dayであった。
ディルドリンは検出率89%であったが, これは, 給食から検出されたためで, 家庭食では検出率17%であった。平均1日摂取量はO. 17μg/dayであった。
その他の有機塩素系農薬6種は, すべて検出限界以下であった。有機リン系農薬では, フェニトロチオンが1例検出されたのみで, 7種はすべて検出限界以下であった。
全体的に汚染レベルは低いが, HCH, DDT, ディルドリン, PCBは依然として食事から摂取され, 1例から高いDDT汚染が見つかったことからも, 幼児に限らず成人の摂取量においても, これら環境汚染物質の食事からの摂取に監視を続ける必要があろう。
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