抄録
都市拠点における人の滞在・回遊は、交通結節機能と商業集積の配置によって形づくられ、再開発の進行に伴い段階的に再編される。新宿駅周辺では、1996 年の高島屋新宿店開業を契機に南口の吸引力が高まり、2016 年のバスタ新宿整備によって南口は広域交通の結節点としても位置づけられた。さらに2025 年以降は西口再開発が進展し、駅周辺の拠点配置は多中心化に向けて変化しつつある。本稿は、新宿駅周辺を複数エリアに区分し、エリア間移動を確率的状態遷移として表現するマルコフ連鎖モデルにより、各開発段階における人流構造の変化を比較・考察する。