抄録
本研究では,地元ベーカリーと連携し,通常営業日における販売数予測プログラムを開発した.従来の販売数予測は職人の経験に依存しており,職人が不在となる場合には判断が困難となる可能性がある.そこで,過去の仕込み数データに加え,天候や曜日などの客観的特徴量を機械学習モデルに組み込み,職人以外でも職人と同等の予測が可能な販売数予測プログラムを開発した.さらに,コードに不慣れな卒業研究生が生成AI を活用して開発に取り組み,高度な専門知識を前提としない人材でもプログラム開発に参画できる可能性を示した点も本研究の特徴である.本研究は,地域小売店舗における経験依存型意思決定の形式知化を試みるものであり,その成果は食品ロスや機会損失の抑制に向けた検討の基礎資料となることが期待される.