日本口腔腫瘍学会誌
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シンポジウム3:「高齢者における口腔がん治療の適:年齢,PSに続く指標は?」
高齢頭頸部癌患者の薬物療法
高橋 昌宏
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2020 年 32 巻 4 号 p. 186-192

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抄録
社会の高齢化に伴い,高齢頭頸部癌患者数は多くなっている。薬物療法の進歩により頭頸部癌に用いられる抗がん薬の種類は増えており,近年ではセツキシマブ,ニボルマブ,ペムブロリズマブが承認された。臨床試験の年齢別サブグループ解析結果などを参考にして高齢者における治療方針を決定するが,暦年齢とperformance statusだけでは高齢者の個体差を評価することは難しい。高齢者機能評価によって高齢者が抱える問題点を抽出し,薬物療法の適応検討,抗がん薬の選択,投与量の設定を行うことで個々の患者に適切な治療方針を提供できる可能性がある。
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© 2020 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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