2018 年 32 巻 4 号 p. 654-665
大分県は, 県知事が会長を務める大分県地域保健協議会の下部組織として, 県医師会, 県小児科医会, 県薬剤師会, 県栄養士会, 医学部, 食物栄養学部, 学校医部会, 県教育委員会, 公立養護教諭部会, 県福祉保健部で構成するアレルギー対策専門委員会を設置した. 給食の実態調査と, 国公立, 私立の保・幼・小・中・高・支援学校の管理職研修を行い, そこから得られた課題である医師による診断, アレルギー対応食の提供, アナフィラキシー時の対応をもととして, 県内統一の学校, 幼稚園, 保育所におけるアレルギー対応手引きを作成した. アレルギー専門医, アレルギーエデュケーターともに少ない県において, 医療, 保健, 教育が連携して開始した対策を報告する.