小児歯科学雑誌
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Er:YAGレーザーの乳歯生活歯髄切断法への応用
井上 友紀大西 智之大嶋 隆
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2002 年 40 巻 4 号 p. 739-743

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抄録
4~9歳の患児8名の乳臼歯14歯に対し,Er:YAGレーザーを応用した生活歯髄切断を施した。そのうち13歯においては,臨床的およびエックス線的に不快症状は生じなかったが,1歯に,術後1年時に歯根内部吸収を認めた。その1歯について病理組織学的検査を行ったところ,歯髄に炎症を示す所見は認めなかったものの,細胞成分は消失し,被蓋硬組織の形成や根管壁の閉鎖を認めなかった。
以上の所見より,Er:YAGレーザーを用いた生活歯髄切断法は臨床的には良好な結果が得られるものの,レーザー照射により歯髄が壊死に陥る場合もあることが示された。しかしながら,Er:YAGレーザーを用いた生活歯髄切断法は,1)すみやかな止血を得られる,2)診療時間が短縮される,3)術後の疼痛はほとんどない,など多くの利点を有しており,今後照射出力を検討することにより有効に利用できると考えられる。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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