小児歯科学雑誌
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von Recklinghausen病の1例
大須賀 直人紀田 晃生岩堀 秀基鬼澤 良子岩崎 浩宮沢 裕夫谷山 貴一澁谷 徹廣瀬 伊佐夫
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2002 年 40 巻 4 号 p. 744-749

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抄録
今回,著者らは齲蝕を主訴としたvon Recklinghausen病の4歳6か月女児の歯科治療を経験したので報告する。
1.頸部には広範囲にわたるカフェオレ斑がみられ後頸部が膨隆していた。
2.頸椎脊柱管内には腫瘍が認められ,環軸椎亜脱臼により第2 ,3,4頸椎で後方凸の彎曲変形が認められた。
3.患児のHellmanの咬合発育段階はIIA期に相当し,臼歯部では齲蝕による崩壊が著しく,前歯部で過蓋咬合を呈した。
4.手根骨の化骨状態は骨核数が4個認められ,暦年齢とほぼ一致していた。
5.側面頭部エックス線規格写真分析では異常はみられなかった。
6.歯科治療に対し協力状態が悪く,頭位を安定にすることが不可能であるために,全身麻酔下で集中歯科治療を行った。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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