2005 年 71 巻 4 号 p. 506-511
車輪型移動ロボットは非ホロノミックなシステムであり, このため一般的な制御理論の適用が難しいシステムである. 本研究においてはこうした移動ロボットに対して繰り返し順変換の手法を用いることを提案する. 繰り返し順変換においては2つの車輪に前進と後退の微動を与え, その結果として得られる移動ロボットの位置および姿勢を評価し, 最も適切な2つの車輪の微動を逐次決定していく手法である. 本アルゴリズムを用いたとき, 心地旋回が不可能な移動ロボットに対して, 移動ロボットの後退, 旋回, 前進の3動作を自動的に含む非常に効率のよいロボットの経路生成が可能である.