Journal of Spine Research
Online ISSN : 2435-1563
Print ISSN : 1884-7137
症例報告
転移性脊椎腫瘍に対する肋間動脈塞栓後に両下肢麻痺を発症した1例
伊藤 悠祐原 慶宏松谷 暁石川 由規吉田 祐一岩田 秀平山崎 隆志
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2020 年 11 巻 7 号 p. 985-990

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抄録

はじめに:転移性脊椎腫瘍に対する術前の動脈塞栓後に両下肢麻痺を生じた1例を報告する.

症例:80歳男性,前立腺癌の胸椎転移による脊髄圧迫による不全麻痺に対して,術前に両側肋間動脈塞栓をした.塞栓後から両下肢麻痺が悪化し,手術後も改善がなかった.

結語:術前の動脈塞栓は術中出血などの周術期リスク軽減を期待して頻用されるが,重篤な神経合併症を引き起こす可能性があるので,適応を十分に検討するべきである.

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© 2020 Journal of Spine Research編集委員会
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