日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナCoA pyrophosphohydrolaseの分子特性と機能解析
*伊藤 大輔石川 和也小川 貴央吉村 和也重岡 成
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p. 0771

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抄録
Nudix hydrolaseはヌクレオシド-2リン酸由来の物質 (nucleoside diphosphate linked some moiety X) を加水分解活性するタンパク質ファミリーである。我々はこれまでに、シロイヌナズナ細胞質型Nudix hydrolase (AtNUDX1~11, 25) の酵素学的な解析を行い、CoA pyrophosphohydrolaseに保存されるUPF0035モチーフを有するAtNUDX11が、CoA特異的な加水分解活性を有することを明らかにした ( J. Biol. Chem. 2005, 280: 25277-83)。同様のUPF0035モチーフはミトコンドリア型AtNUDX15、葉緑体型AtNUDX22にも保存されていた。そこで本研究では、それらCoA pyrophosphohydrolaseの分子特性を詳細に解析した。リコンビナントAtNUDX15はCoA加水分解活性を示し、AtNUDX11および15はラウロイルCoA、パロミトイルCoA、マロニルCoAなどに対しても高い加水分解活性を示した。一方、AtNUDX22はこれらCoA誘導体に活性を示さなかった。興味深いことにAtNUDX15はC末端の選択的スプライシングにより、ペルオキソーム移行シグナルを持つもの (AtNUDX15) と持たないもの (AtNUDX15a) の2種類のmRNAを生じることが明らかになった。これらのことから、AtNUDX11およびAtNUDX15はミトコンドリアおよびペルオキシソームでの呼吸やβ酸化などの制御に関与することが示唆された。
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© 2008 日本植物生理学会
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