日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
基礎医学を基盤とした病態生理学の知識をもつ看護師を育成する教育
村田 恵理櫻田 香石田 陽子
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p. 84_-

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抄録

 看護教育において基礎医学系の科目は専門基礎科目に位置付けられる。看護における薬理学教育は看護職の専門化・多様化・高度化に伴い重要視されており、薬理学・臨床薬理学の知識や実践能力は必須である。  医学的治療の中で、薬物治療は看護師が関わる治療である。薬物治療は患者への介入を伴うため、その安全性を確保するために患者を守る最後の砦として、看護師へ十分な教育が必要である。薬物治療における看護師の役割は、患者に直接薬物を投与し、効果や副作用を最も間近で観察し、アセスメントすることである。よって、臨床で看護師は医師の指示により薬剤を投与する実施者として、薬物治療に関する広範かつ高度な専門的知識と判断能力が必要とされる。現状、医療事故の中で直接薬剤を取り扱う看護師の薬剤に関する事故を無くすことは容易ではなく、事故の発生予防は勿論のこと、万が一、事故が発生した際には適切に対処ができるよう、看護基礎教育から薬理学・臨床薬理学の知識の構築と、知識を臨床で活用できる教育方法を実践する必要がある。具体的には以下を実践している。  看護師は患者へ質の高い看護を提供し、安全・安心・安楽な治療を行うために、各薬剤の薬理学的特性と治療計画を理解した上で、患者のライフスタイルを考慮し、副作用や日常生活への影響、注意点について患者に情報を提供することが必要とされることから、臨地実習では薬物治療中の患者への看護の役割について、薬理学・臨床薬理学の既習内容の統合と発展学習を実施している。また、使用頻度が高い薬剤については、観察や支援方法を説明し、学生が薬剤の取り扱いや患者の観察と支援について推測できる指導を心掛けている。  看護師に薬物治療に関するより高度で広範囲な知識が求められているが、現在、看護に薬理学・臨床薬理学の教育者はごく少数である。本学では学科の設立当初より一貫して「病態生理学的知識をもつ看護師の育成」にあたっており、私は看護師の立場から薬理学・臨床薬理学の教育を担っている。「基礎医学の知識を備えた上で看護の視点を活かした専門基礎科目を担当できる人材の育成」を目指し、将来的には看護師養成機関において、看護師資格保有者自らが専門基礎科目の教育に責任を持って対処する必要があり、後継者の育成も急務である。  本シンポジウムでは、私が学生への教育に心掛けていることと、その具体的な教育内容についてご紹介する。

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