日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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総説
在宅酸素療法を行っているCOPD患者の外来看護介入の効果
個別指導と訪問指導の比較
波止 千惠前田 ひとみ
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2020 年 29 巻 2 号 p. 276-281

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抄録

本研究は,在宅酸素療法を行っている65歳以上のCOPD患者について,急性増悪の要因及びセルフマネジメントに関する情報量が,外来のみでの看護介入(外来個別指導群)と外来と訪問による看護介入(訪問指導群)で違いがあるのかを検討した.対象者は,外来個別指導群が9名,訪問指導群が18名であった.外来カルテより在宅酸素開始から急性増悪までの経過に関する情報を収集した.COPD患者の療養状況による自己管理情報ニーズの違いについては,LINQを用いた質問紙調査を行った.COPD患者の急性増悪については2群間で有意差はみられなかった.しかしLINQについては,外来個別指導群の方が「薬」の管理や「自己管理」「運動」など日常生活に関する情報について訪問指導群よりも情報が不足していることが示された(p<0.001).訪問指導により,それぞれの状況に見合った生活の仕方を指導できていることが示唆された.

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© 2020 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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