日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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共同企画
高度在宅医療機器(人工呼吸器)の遠隔モニタリング
中村 昭則
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2021 年 29 巻 3 号 p. 412-415

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抄録

人工呼吸器等の医療機器は高機能・小型化され在宅利用が進んでいる.しかし,機器のアラーム発生時には迅速な対応が求められることがあるため,医療関係者や介護者家族には少なからぬ心的負担が生じている.また,災害時等に備えて代替機器,バッテリー,酸素の確保が必要である.そこで,在宅医療機器に発生したアラーム情報をネットワーク経由で介護者家族,訪問看護ステーション,医療機器管理会社や医療機関に伝送することにより可及的速やかに事態の収束を目的に,医療機器のシリアルまたはUSBポートから出力されるアラームや機器情報をデバイスゲートウェイを介して高セキュリテイー(SSL)下に置かれた専用クラウドサーバーに伝送し,多地点のPCやモバイル端末へ配信を可能とするシステムを開発した.一方,機器の外部出力情報フォーマットの公開や標準化,異常発生時のリスクマネジメントやアラーム疲労への対策も必要である.

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© 2021 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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