日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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臨床経験
Swan-Ganz カテーテルに結節形成をきたして抜去不能となった1例
山本 昇有田 健一大道 和宏平田 知代江島 剛今岡 尚子平岩 健太郎
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1993 年 3 巻 2 号 p. 102-105

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抄録

症例は77歳男性で,陳旧性肺結核,慢性肺気腫による呼吸不全のためにICUへ入院となった.高CO2 血症があり,心不全を合併していたためPEEPを併用した呼吸管理を行うとともに,Swan-Ganzカテーテルが挿入された.第2病日にカテーテルを自己抜去しようとしたため盲目的にカテーテルをもとの位置まで推し進めたところ,上大静脈内にカテーテルのループ形成を生じた.ただちに抜去を試みたが,右内頸静脈内でカテーテルの結節形成をきたして抜去不能となった.このため内頸静脈切開を施行しカテーテルを抜去した.

Swan-ganzカテーテルの結節形成は比較的まれな合併症であり,その成因などについて考察した.

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© 1993 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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