2024 年 32 巻 2 号 p. 151-153
慢性呼吸器疾患を抱える患者は,病気と長く付き合いながら様々な生活の変化を体験している.看護外来において,その人らしさを支えるケアのプロセスの中で,患者の病気の体験,苦悩,困りごとを知り価値観を共有する技術,患者が身体の変化を理解することを助け療養法をともに検討する技術,社会資源を活用し生活を再調整する技術を用いていた.また,患者の力を高め支えるために,制御体験,言語的説得,行動に対する意味づけや必要性など自己効力感に影響を及ぼす要因に働きかけることが必要と考える.患者と継続的に意向や困りごとを相談していくことが大切である.それは,病院(外来-病棟)や地域の看護,多職種を繋いだ関わりが重要であり,保健・医療・福祉の連携がなくてはならない.