抄録
本発表の目的は、第二次大戦中にもっとも活躍した地図デザイナーとして知られるリチャード・エディス・ハリソンの地図デザインを研究することにある。ハリソンの地図については、従来、特に人文地理学や地図学、政治学の分野で研究され、その政治的意味に焦点が当てられてきたが、彼の地図はジャーナリズム地図のカテゴリーに属し、広告デザインと近い要素を含んでいる。
本研究は、ハリソンの経歴を概観するともに、1935年から1940年までの間にフォーチュン誌のために制作された地図を対象として、そのデザインの特徴について、1)科学的正確さ、2)審美的表現性、3)説話性の3つの観点から分析する。