抄録
この研究は地域博物館を想定した実世界指向型インタフェースのデザイン研究である.本研究は影の持つ特性に着目し,実世界指向型インタフェースと組み合わせた,新しい情報機器を発案した.プロジェクタで地域マップと疑似の影を投影し,それを実際の円筒オブジェクトで操作することで,わかりやすく目を引く表現を追求した.影は不明瞭ながら,その存在を知覚させ本体の持つ情報のメタファーとして捉えることができる.このことから,実際に操作する円筒のオブジェクトを本体とし,スタンプやスライドなどの実世界的な操作と組み合わせ,影にインタラクション要素を持たせる.そして,影の持つ状況によって変化する視覚的な効果を活用したインタラクティブなインタフェースを実現する.
本研究の目的は地域博物館にある地域マップをKinectやRGBカメラ,プロジェクタを利用し,疑似の影を用いた実世界指向型インタフェースとすることで,影の持つ特性を活かしたインタフェースや円筒状のオブジェクトを用いた実世界的なインタラクティブ操作の有用性を検証する.また,その結果からこのシステムを利用したインタフェースの完成度を向上させ,開発を進める.