抄録
近年、人の移動行動についての分析や活用による、新たなサービス提供への期待が高まっている。マーケティングへの利用、モノと人の流れについての社会的利用やリアルタイムの情報反映など、支える技術も現実的となってきた。
しかし、過去から今も変わらず混雑などが起きやすい駅では、空間改善において人流動線把握が重要とされている。公共交通シフトやコンパクトシティ化による高齢者の駅利用、訪日旅行客の増加などにより、駅構内に日々利用者とは異なる迷いや戸惑いが起きやすい人々の流入が多くなると予想出来る。
本研究の目的は人流動線に加え、移動思考を把握し、移動者に向けた新たなサービス提供の可能性を検討、評価したものである。適用方法としては、案内板の改善、デジタルサイネージなどでのリアルタイムの情報提供などが一般的であるが、駅構内での旅客ニーズに合わせたサービスや空間の提供の提案も可能である。デジタルサイネージの設置による情報提供支援を行うサービス実証を前提として併せてシミュレーション、実証評価を実施する事により、机上ではなく、現実の人の行動変容の状況を捉える為の取り組みを優先した試みである。